終末のフール ~8編目 深海のポール 感想
直木賞では残念な結果となった伊坂さんの「終末のフール」、8編目「深海のポール」の感想なぞ。
他の物語で、再三登場のビデオ屋の店員さん。
その、店員さんが今回の主人公です。
これまた、他の物語で登場した、マンションの屋上に櫓を組み立てるお父さん。
結構とっぴな発想ながら、この最後の物語が結構いい。
「じたばたして、足掻いて、もがいて。
生き残るっていうのってそういうのだよ、きっとさ」
今回の作品集、隕石が落ちてくる、そして地球が終わるという究極の世の中での人と人との繋がり、人の生き様、そして人の温かみを描いているのですが、そんな、「死」というものを近い将来に直面させたシチュエーションでの、まさしく人が考えそうな事柄を、少しばかりハートウォーミングに表現しています。
繋がり方は正に伊坂作品。
そして、思った。
もっといろいろ、じたばたしたり、足掻いたり、もがいたりしてみるのもいいかもしれない。
そして、小田和正さんの歌を思い出した。
「こうしてこの時が、続けばと願ってから
人生はやがて、確かに終わると感じた」
確かに終わりが来るのであるのであれば、近い将来に「死」というものが待ち受けているのならば、あまり肩肘をはらなくても、もがいたりしてみるのもいいかもしれない。
別に、隕石が落ちることが決まって、3年後に地球が終わるのではなくても、人生にはやがて、確かに終わりがあるのだから。
また、そのうちに作品の読中記や感想なぞ。
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